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日本のカジノ(IR)法案について・解禁はいつ?

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日本で長い間、カジノは「違反賭博」として禁止されてきました。しかし、近年の日本政府では経済を活性化させる目的として、カジノを導入する方向へと進みだしています。

2016年の12月には「カジノ法案(IR推進法)」が成立し、具体的に法案を進めていくために、2018年の7月20日は「IR整備法」が新たに成立しました。カジノを解禁するにあたって成立したカジノ法案とは、そもそもどのような法案なのでしょうか。

本記事では、下記のような疑問を持っている方に向けてそれぞれ詳しく紹介していきます。

  • そもそもカジノ法案って何?
  • カジノ法案を定める目的とは?
  • カジノ法案の長所と短所が知りたい
  • カジノができる有力候補地はどこ?
  • 最終的に日本のカジノはいつできる?

上記の疑問点に加えて2029年に誕生予定のカジノについても紹介していきますので、カジノに興味がある方はぜひ最後まで目を通してみてください。

目次

  1. カジノ法案(IR整備法)とは?
  2. カジノ法案(IR整備法)の長所
  3. カジノ法案(IR整備法)の短所
  4. 有力候補地はどこ?
  5. 日本のカジノ(IR)はいつできる?
  6. まとめ

カジノ法案(IR整備法)とは?

カジノ法案の略称にも使用されている「IR」とは、カジノを含めた統合型リゾートのことを指します。観光地としても人気のシンガポールや韓国では、統合型リゾート(IR)を整備することで多くの観光客を呼び込むことに成功しています。

日本でも2016年の12月に「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」として、カジノ法案(IR推進法)が成立しました。さらに具体的な整備や運営上のルールを定めた法案が、2018年7月に新しく成立したIR整備法です。

統合型リゾート(IR)を整備するのは現時点で3カ所となっており、全国的に開業するわけはありません。今のところ複数の候補地はあがっていますが、今後「カジノ管理委員会」が発足され正式に決定される予定です。

主な候補地としてあがっている地域は、下記をご覧になってみてください。

  • 東京お台場
  • 千葉県幕張
  • 神奈川県横浜
  • 愛知県名古屋
  • 愛知県常滑
  • 大阪夢州
  • 長崎ハウステンボス
  • 和歌山県マリーナシティ

統合型リゾート(IR)は、アミューズメントパークやレストラン、展示施設なども含めた「複合観光集客施設」です。IR推進法やIR整備法は別名カジノ法案と呼ばれているためギャンブルのイメージだけが先行しがちですが、カジノのためだけに成立した法案ではありません

カジノ法案(IR)の目的を解説

日本がカジノ法案(IR)を成立したのは、カジノを推奨して日本のさまざまな地域に設置することを目的にしているわけではありません。一番の目的は、カジノを含めた統合型リゾート(IR)を整備して、日本経済の活性化を目指していくためです。

一般的な国内経済活動のみでは、以下のような問題を解決できません。

  • 少子化高齢化の改善
  • 慢性的に続いている不景気
  • 国内紛争の影響による物価の高騰
  • コロナの影響による経済活動の低迷

カジノ法案(IR)を成立して統合型リゾート(IR)を整備していけば、海外からの観光客を呼び込むことができます。海外からの観光客が増えれば、自然と日本の経済活発化に繋がります。

コロナの影響によって離れてしまった海外の観光客を呼び戻す目的もあり、既に観光地として人気のあるシンガポールの施設や運営方法をお手本にしています。日本人だけでなく大前提に海外の観光客も視野に入れているため、今まで日本ではお目にかかれなかった施設が誕生するかもしれません。

カジノ法案(IR整備法)の長所

カジノ法案(IR整備法)のメリット

カジノ法案(IR整備法)を成立した一番の目的は、国内経済活動のみでは改善できない日本の経済を活性化させるためです。そのため、カジノ法案(IR整備法)を進めていく上での長所は、大きく分けて以下の3つがあげられます。

  • 海外の観光客による経済の活性化
  • 統合型リゾート(IR)における雇用の促進
  • インフラ整備による地域の活性化

どのような部分が長所となるのか、詳しく見ていきましょう。

まず、1つ目にあげられるのが海外の観光客による経済の活性化です。

海外の観光客による経済

日本は元々海外の観光客が多く訪れていた国でしたが、コロナの影響によって一気に観光客が激減してしまいました。観光客の激減により、倒産を免れなかった企業や施設もたくさん存在します。

国内でも何とか経済を活性化させる動きは見せていますが、大きな結果には繋がっていません。そこで政府から提案されたのが、もう一度海外の観光客を取り戻すカジノ法案(IR整備法)です。

カジノを含めた魅力的な統合型リゾート(IR)を整備することによって海外からの観光客を呼び込むことができれば、かなりの経済効果が期待できます。カジノ法案(IR整備法)は、長く低迷していた日本経済回復のきっかけとなるでしょう。

2つ目にあげられるのは、統合型リゾート(IR)における雇用の促進です。

統合型リゾート(IR)における雇用の促進

大規模な統合型リゾート(IR)ができれば、必然的に施設での働き手が必要となります。カジノだけでなくアミューズメントパークやレストランなどが含まれた複合観光集客施設では、何万人もの従業員が必要となるでしょう。

大型アミューズメントパークを運営しているオリエンタルランドの従業員数は、2021年度の調べで19,376人でした。さらに大きな施設が設立されれば、倍以上の従業員が雇用されるかもしれません。

いずれにしても職を失ってしまった方々の雇用促進へと繋がります。若者や高齢者への雇用推進にも良い影響を与えてくれるでしょう。

最後にあげられるのは、インフラ整備による地域の活性化です。

電車の画像

大規模な統合型リゾート(IR)が誕生すれば、それに伴って地域のインフラを整備しなければなりません。海外から訪れた観光客が利用しやすい施設にするには、空港からのアクセスを便利にする必要があります。

空港や大都市から直接アクセスできる交通手段を整備すれば、統合型リゾート(IR)を利用する人だけでなく他の目的で訪れる人も増えていくでしょう。訪れる人が多くなれば、自然とその地域は活性化します。

インフラが整備されることによって、不便に感じる人はいません。地域が活性化すれば、物流や経済にも大きな効果を与えてくれます。

カジノ法案(IR整備法)の短所

カジノ法案(IR整備法)のデメリット

カジノ法案(IR整備法)は日本の経済を立て直すために成立しましたが、万人がこの法案に賛成しているわけではありません。中には反対意見もあり、短所として以下の3つの理由があげられています。

  • ギャンブル依存症増加の懸念
  • マネーロンダリング(資金洗浄)の発生
  • 地域の治安が悪化する可能性

どういった理由で懸念されているのか、カジノ法案(IR整備法)を進めていく上での短所について紹介していきます。

もっとも多かった反対意見は、ギャンブル依存症増加の懸念です。

ギャンブル依存症

日本では長い間、カジノが違法賭博として認識されてきました。日本でも競馬や競輪、競艇やオートレースといった公営ギャンブルが認められていますが、ギャンブル自体に悪いイメージを抱いている人も少なくありません。

カジノを日本に誕生させることで、ギャンブル依存症を増加させるのではといった意見も多く寄せられています。カジノ法案(IR整備法)においても既にギャンブル依存症増加の対策は提案されており、入場回数の制限や入場料の徴収などを具体的に定めています。

ギャンブル等依存症対策基本法」も成立しましたが、個人に対して完全にケアできるわけではありません。カジノが誕生することによってギャンブル依存症がどれくらい増加してしまうのかは、現時点で未知といえるでしょう。

2つ目に懸念されている問題は、マネーロンダリング(資金洗浄)の発生です。

マネーロンダリング(資金洗浄)

マネーロンダリングとは資金洗浄のことを指し、具体的には犯罪によって得られた資金を出所が分からなくするため、転々と送金や使用が繰り返されることを意味します。カジノが誕生して高額な資金が取引される機会が増えれば、マネーロンダリング(資金洗浄)が発生する可能性も否めません。

毎日のように高額な取引が行われれば、自然と犯罪によって得られた資金の出所も分からなくなってしまいます。気づかない間に自分が悪いお金を所持してしまっている可能性も出てくるでしょう。

マネーロンダリング(資金洗浄)に関する対策は、現時点でまだ具体的に提案されていません。カジノ法案(IR整備法)を進めていく中で、このような短所にどう対策していくかが注目されています。

最後に短所として問題となっているのは、地域の治安が悪化する可能性です。

地域の治安の悪化

海外からの観光客が増える、飲酒や喫煙といったマナーなどの観点から考えると、必然的に統合型リゾート(IR)が誕生する地域の治安悪化の可能性は免れません。今までにも海外の観光客が多く訪れていた都市などでは、治安の悪化が問題視されています。

ギャンブルといえば、同時にお酒やタバコといったものをイメージする人も少なくありません。現在の日本では喫煙者へのマナーも厳しくなっていますが、統合型リゾート(IR)にどこまで反映されるのかも注目されています。

安心・安全な状態でカジノを運営できるのか?観光客が増えることで地域の安全を守り切れるのか?この2つの問題は、政府にとっても最大の課題となるでしょう。

有力候補地はどこ?

統合型リゾート

統合型リゾート(IR)の誘致を目指している自治体は、受付期間中に「区域整備計画」を作成して国に申請をしました。47都道府県の統合型リゾート(IR)への意向や状況については、下記をご覧になってみてください。

北海道・東北意向の有無現在の状況
北海道撤退撤退したが次回誘致を検討中
青森県意向なし不明
岩手県意向なし不明
山形県意向なし不明
宮城県検討あり誘致を検討したが採算性などの観点から見送り
秋田県意向なし不明
福島県意向なし不明
関東意向の有無現在の状況
東京都休止中コロナ対策により誘致の検討作業を休止中
神奈川県撤退現市長の任期中は誘致の継続が困難
埼玉県意向なし不明
千葉県撤退自然災害の復興優先により撤退
茨城県意向なし不明
栃木県意向なし不明
群馬県意向なし不明
中部意向の有無現在の状況
新潟県意向なし不明
富山県意向なし不明
石川県意向なし不明
福井県意向なし不明
山梨県意向なし不明
長野県意向なし不明
岐阜県意向なし不明
静岡県意向なし不明
愛知県検討中調査や研究なども含めて検討中
近畿意向の有無現在の状況
大阪府進行中2023年4月に正式に計画が認定
京都府意向なし不明
兵庫県意向なし不明
奈良県意向なし不明
三重県意向なし不明
滋賀県意向なし不明
和歌山県撤退進行していたが直前に県議会で否決され撤退
中国・四国意向の有無現在の状況
鳥取県意向なし不明
島根県意向なし不明
広島県意向なし不明
岡山県意向なし不明
山口県意向なし不明
徳島県意向なし不明
香川県意向なし不明
愛媛県意向なし不明
高知県意向なし不明
九州・沖縄意向の有無現在の状況
福岡県意向なし不明
佐賀県意向なし不明
長崎県進行中2023年4月時点でまだ認定が下りていない
熊本県意向なし不明
大分県意向なし不明
宮崎県意向なし不明
鹿児島県意向なし不明
沖縄県意向なし不明

複数の都道府県がIR誘致を表明しましたが、中には撤退や休止中となっている地域もあります。現在も進行中の地域は大阪府の夢洲エリアと長崎県の佐世保市(ハウステンボス)です。

大阪府の夢洲エリアは2023年の4月に正式に計画が認定されていますが、長崎県の佐世保市は現時点でも認定が下りていません。この事実を元に考えると、最大有力候補地は大阪府の夢洲エリアといえるでしょう。

ただし、長崎県の佐世保市は現在もIR誘致に向けて積極的に取り組んでいます。最大有力候補地となるこの2つのエリアについて、詳しく紹介していきます。

まずは、大阪府の夢洲エリアについて詳しく見ていきましょう。

大阪府の夢洲エリア

大阪市此花区にある人口島が、長い間活用方法がなく「大阪の負の遺産」と言われてきた夢洲です。1980年代や2008年にも開発計画が持ち上がっていましたが、いずれも失敗に終わってしまいました。

大阪府の夢洲エリアが提出した区域整備計画は、以下のような内容となっています。

初期投資額約1兆800億円
年間来場者数約2,050万人(国内 約1,400万人、国外 約650万人)
年間売上約5,400億円
雇用者数約15,000人
都道府県納付金(府・市合計)約1,100億円/年
カジノの広さ面積約77平方メートルのうち3%以内

人や産業を含めたあらゆるものを結ぶ役割としての統合型リゾート(IR)と、大阪の伝統や文化、精神の継承を意味に込めた「結びの水都」をコンセプトとして提案しています。正式に認定が下りたものの、アクセス面での問題が重要視されています。

既に夢洲エリアまでの延伸が決まっている地下鉄中央線ですが、大阪を代表する梅田や難波などの繁華街に乗り入れていないため決してアクセスが良いとはいえません。地盤沈下や汚染物質の検出などの危険性も抱えているので、今後はこういった問題を改善していく必要があるでしょう。

次に現時点でも認定は下りていませんが有力候補地としてあがっている長崎県の佐世保市について、詳しく見ていきます。

長崎県の佐世保市

長崎県佐世保市の中でも有力候補地としてあがっているのが、現在はコロナの影響などによって経済状況が悪化しているハウステンボスです。1992年の開業以来赤字の状態が続いており、コロナの影響によってさらに入場者数が落ち込んでしまいました。

長崎県佐世保市(ハウステンボス)が提出した区域整備計画は、以下のような内容となっています。

初期投資額約3,500億円
年間来場者数約840万人
年間売上約3,200億円
雇用者数約30,000人
都道府県納付金(府・市合計)約310億円/年
カジノの広さ9,900平米(約12,000㎡)

元々ハウステンボスはヨーロッパの街並みをテーマにしており、区域整備計画においても「モダンジャパン(西洋文化と東洋文化の融合)」をコンセプトとして提案しています。特にカジノ計画に力を入れてゲーミングテーブルを220台、スロットマシンを2,200台設置する予定が組まれています。

アクセス面では長崎市内からバスで1時間ほどかかるといったデメリットが問題視されていましたが、新たに路面電車やモノレール等の導入も検討されています。計画にも前向きに進めているため、後は認定が下りるのを待つだけといったところでしょう。

撤退や休止中となっており今回の認定申請には参加していませんが、次回の有力候補地として名乗りをあげる可能性が高い地域もあります。それぞれのカジノ(IR)予定地や状況などについて紹介していきます。

1つ目に紹介するのは、2019年にカジノ(IR)誘致を正式に発表した神奈川県の横浜市です。

神奈川県の横浜市

以前は有力候補地としてあげられていましたが、2021年の8月に行われた横浜市長選によって状況が一転してしまいました。これまでカジノ(IR)誘致を推進してきた林文子前市長を破って、カジノ反対派であった山中竹春氏が当選したことにより2021年9月16日に正式に撤退が表明されました。

現在山中氏は、カジノ抜きでの山下ふ頭再開発案を検討しています。市長が変わらない限り、カジノ(IR)再誘致は難しいといえるかもしれません。

続いて紹介するのは、和歌山マリーナシティへのカジノ(IR)誘致を目指していた和歌山県です。

和歌山県

区域整備計画の申請に向けて積極的に動いていましたが、2022年4月に行われた県議会において計画が拒否されたことから継続を断念しました。計画が拒否された一番の理由は、約4,700億円の初期投資額の調達が不透明であったことです。

反対派が多数のように見えますが、完全にカジノ(IR)誘致を否定しているわけではありません。資金計画さえ見直して不透明な部分を改善できれば、今後改めて誘致に挑戦していく可能性を示しています。

次に紹介するのは、広大な土地を有意義に活用しようと複数の地域がカジノ(IR)誘致に名乗りをあげていた北海道です。

苫小牧駅

北海道IR推進連携協議会」を発足し積極的に活動していましたが、都知事が環境アセスメントの結果から誘致に対して厳しい姿勢を示していました。さらにコロナ感染拡大による事業者の経営が悪化したことから、2021年3月8日に正式に申請の見送りを発表しました。

カジノ(IR)誘致に予定していた地域は苫小牧と留寿都(ルスツ)となりますが、申請を諦めたわけではありません。2020年代後半の再検討に向けて、現在も意欲を示しています。

最後に紹介するのは、成田国際空港も近くカジノ(IR)がもっとも実現しやすい地域として注目されていた千葉県の幕張新都心です。

千葉県の幕張新都心

元々幕張メッセや多くの集客施設を構えている幕張都心では、カジノ法案(IR推進法)成立後から本格的に誘致の検討をしていました。しかし、2019年に千葉県全体を襲った台風15号の被害から、カジノ(IR)誘致よりも復興を優先させることを決めて2020年の1月に見送りを発表しました。

しかし、カジノ(IR)誘致に向けて諦めているわけではなく、将来的に可能かどうか研究を続けていく構えを見せています。広大な敷地と大規模な施設を有している千葉県の幕張都心は、今後も有力候補地として名前があがってくることでしょう。

日本のカジノ(IR)はいつできる?

ランドカジノのホール

区域整備計画が認定されても、実際にいつ日本にカジノ(IR)ができるのか気になるところです。現在も計画が進行中である大阪府の夢洲エリアと長崎県佐世保市(ハウステンボス)のスケジュールについて、詳しく見ていきましょう。

具体的に開業予定時期が発表されているのは、区域整備計画も認定されている大阪府の夢洲エリアです。当初は万博の開催に合わせて2025年の全面開業が予定されていました。

しかし、コロナの影響を受けてしまったことで、プロセスが遅延したことにより開業予定が大幅に延期となっています。2021年の9月には改めて事業者を選定し、2023年の4月に正式に区域整備計画が認定されました。国に認定されたことで、2029年の開業が正式に予定されています。

カジノ(IR)の実現に向けて積極的に取り組んでいるものの認定が下りていない長崎県佐世保市(ハウステンボス)ですが、提案では最短で2027年度中の開業を目指しています。今後承認が得られれば、大阪府の夢洲エリアよりも早い実現が可能となるかもしれません。

開業に向けての意欲は大阪府の夢洲エリアに負けていませんから、今後の承認次第となるでしょう。具体的に認定が済んでいる点から考えると日本で初めてのカジノ(IR)が誕生するのは、2029年に開業予定となる大阪府の夢洲エリアとなりそうです。

日本のカジノは大阪に2029年誕生予定

区域整備計画が正式に認定された大阪府の夢洲エリアについて、さらに詳しく紹介していきます。まずは、開業予定までの流れをご覧になってみてください。

  • 2013年12月:カジノ法案(IR推進法)が上程
  • 2013年12月:大阪府市IR立地準備会議が設置
  • 2016年12月:カジノ法案(IR推進法)が成立
  • 2017年4月:大阪府・市共同の内部組織がIR推進局を設置
  • 2022年10月:大阪府議会でギャンブル依存症対策を推進する条例が成立
  • 2023年4月:区域整備計画が認定
  • 2029年秋~冬:カジノ(IR)開業予定

以上のように2029年の秋~冬を目途に開業を目指していますが、市民団体が全面的に賛成しているわけではありません。ギャンブル依存症の増加や治安の悪化などが、引き続き懸念されています。

大阪府議会での大きな動きといえば、全国で初めて成立した「ギャンブル依存症対策を推進する条例」の発足です。条例で実施される具体的な項目は、以下となります。

  • カジノ(IR)区域以外でのカジノ広告は原則禁止
  • カジノ(IR)施設内におけるATMの設置は不可
  • カジノ(IR)施設の入場規制を設ける
  • 日本人及び日本国内に居住する外国人の施設利用には、1回もしくは24時間あたり6,000円の入場料を必要とする

条例にはギャンブル依存症の増加を防ぐだけでなく、マネーロンダリング(資金洗浄)防止策も含まれています。果たしてこれだけの条例で本当にギャンブル依存症を防げるのか、今後の見直しが注目されています。

大阪府のカジノ(IR)における有力事業者は「MGMリゾーツ・オリックス」です。元々ラスベガスに拠点を置いている企業となり、世界各地においてホテルやカジノなどの施設を運営しています。カジノ(IR)分野での実績は十分にあり、日本でのカジノ(IR)事業参入を見込んで東京や大阪にも支社を設立しています。

懸念要素はまだまだありますが、実際に日本で初めてのカジノ(IR)が誕生すればかなりの経済効果が期待できます。経済効果は1年間で約1兆1400億円と言われていますから、2029年の開業をぜひ実現させてほしいところです。

まとめ

本記事では「日本のカジノ(IR)法案について・解禁はいつ?」をテーマにカジノ法案(IR整備法)の長所や短所、有力候補地などについて詳しく紹介しました。現時点での最大有力候補地は大阪府の夢洲エリアとされていますが、今後区域整備計画が認定されれば候補地も増えていくでしょう。

カジノ法案(IR整備法)は、国内の対策だけではカバーできない経済効果を一番の目的として統合型リゾート(IR)を開業し、海外からの観光客を呼び込むことが狙いです。しかし、ギャンブル依存症の増加や地域の治安の悪化など、まだまだ懸念されている問題が解決していません。

2029年の開業予定を実現させるためには、多くの課題が残されています。日本のカジノ(IR)が安心・安全な状態で誕生することを心から願うばかりです。海外に負けないくらい魅力的なカジノ(IR)が日本に誕生し、低迷状態の経済が回復することを楽しみに待ちましょう。

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